携帯電話が見つからなかった。
SIMカードも当然なくしてしまったので電話帳も消えてしまっ
た。というわけで昨日買いに行ったんだけど
うちに帰ると猫が机に放置したコップを倒して、中に入って
いたジンと氷の溶けた水が混じったものがパソコンのキー
ボードにかかり、文字を打つと「を」が「ｑゎを」とか変な
具合に入力されるようになっていたけど今は正気を取り戻し
てるみたいだ。乾いたのかな。でも、時々発狂する。

それが昨日で、今夜
マイクロSDカードを買ったばかりの携帯に入れたら押しても
取り出せなくなってボンヤリする。入れ方を間違えたわけで
なくて、きちんと読み取るしデータを入れることもできる。


家電が、主に携帯関係が呪われてるんだろうか。
最近モニタも壊れて買ったし。
そのうちこのパソコンも逝く気がする。



あと、会社の最寄のソフトバンクのショップの人の接客が
嫌で行ったあとはもう二度と行きたくないなあと思うのだ
けどこないだから無くす前の携帯の様子がおかしかったり
して割とたびたび行ってる。

でも、携帯電話をなくしたときの私のどうしようもなさのほう
が、ソフトバンクショップのめんどくさがりの店員たちよりも
ずいぶんひどいような気がするのでこれも私のした良くない行
いというのがいつもより短いスパンで自分に降りかかっている
のかもしれない。

べたつくテーブルの、外国みたいな店でシンガポール料理
というのを食べた。
焼きうどんみたいな甘目のべたべたのソースが絡んだ平麺の
ビーフンの焼き蕎麦と、海老のスープを吸わせたと思しき細い
ビーフンと小海老と野菜の焼き蕎麦。
店のランプが黄色い蛍光管で、赤い色がやたらと鮮やかに見えた
ので目が痛くなり、あそこで働いたらたぶん飛蚊症になると思う。
海老の焼き蕎麦の作り方を覚えたい。ナンプラーと小海老となにか
の味がした。

あと、気付かないうちに４キロも太っていた。
外食が増えたせいだ。人には気付かれていた。

今日はしかし、会社が終わってから、割と遠くにある業務用食品
スーパーで全粒粉を2キロと、見たこともない道産の、
可愛い名前の安い強力粉を1キロずつ2種類買ってきた。
ライ麦粉も気になったけれどなにか、ライ麦の扱いは、近所のライ
麦パン専門店の魔女のような店主のしてくれた説明などを聞いてい
ると敷居の高い、魔力のある食材のような気がしてやめておいた。
多分20パーセントほど普通の粉に混ぜたりするだけだと思うんだけ
どほんとのところは。でも魔力があることにしといたほうが良い様
な気がするのは、ライ麦100パーの上級者向けパンのプンパーニッケ
ルの味が私にはハードで重たすぎたせいなのかもしれない。
酸っぱい味噌のような味のねっとりとしながらぼそぼその重たい
パンだった。
そして魔店主の説明によると酸っぱさはグルテンの少ないライ麦が
パンとして成り立つのに必要な酸っぱいものを加えるためだそうで
そのパンはまだ研究中なのだと言っていた。味も製法も上級者向け
なのだ。


そのパン屋に行っていたときのことをあらためて思い出すとライ麦
の魔力を本当なのではないかと思う。
だって、その、酸っぱい味噌みたいな、口にたくさん入れると
出したくなるような味の、少量ずつしか食べられないようなそれを
また食べたくなってくるから。そして、買って、口に入れて
唾液を多めに分泌しながら、とりつかれてるな…と思うのは
割と気持ちが良い。そんな魔パン