ピクニックのあとにアリスて言う良さそうな喫茶店につれて行ってもらったら、サタンか牧神の等身大のブロンズ像があるしテラコッタの実物大の馬の首が植木の間にあるし壁は漆喰で鱗張りのようだし金の額の小さなかわいげな油絵がたくさんがたくさん飾ってあるんだけどいきなりその中にアメリカの猟奇殺人者が獄中で描いたピエロの顔の絵みたいなもんが混じってて適度に禍々しくて、しかし恐ろしすぎることもなくほんとによかったんだけど、隣の隣の席でホストが、女の子を「妹を専門学校に行かせたいんだよね?」とか「俺も事業を始めたいという目標があって今このように頑張ってるんだ」とか「親に家をたててやりたいだろう?」等と言って時間を掛けて何か自分のしている恐ろしく怪しげな仕事に勧誘し、成功していた。
それによって適度に胡散臭くて禍々しい居心地のよい室内の胡散臭さ濃度が五割ましとなり、尻の座りのよくない悪魔の館のようだった。
また行きたいけどあのホストが常連だったらやだな~。
あと、音楽はずっとエンヤだった。二ヶ月前ずっとエンヤが聞きたかったんだそういえば。
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