ちょっとまえにストーカーを結局見たけど、ずいぶん悲しい話だった。願いをかなえる部屋は
「イディーカムニエ」としゃべったりしなかった。やたらときれいで異様な廃墟だった。あれは
いったいどういう建物なのか。ほかの、ノスタルジア?という映画は、寝た。もっと見たら感心
したのかもしれないけど、きれいといえばきれいだけど、ストーカーのさびさびの、暗い深刻
な様子のきれいさのほうが好きだった。
あと、みんながものすごくしゃべる。自分の存在とはなにか・・とか・・・答えの出ないことを異常に
長せりふでしゃべり続ける。主な三人の登場人物の中の「作家」という人がしゃべるんだけども。
ウクライナの映画だからなんだろうか。「罪と罰」も一人の人の長せりふが何ページにもわたる
ことが何度もあったと思うけど。それがロシアのあたりの特徴なんだろうか。
自分の存在とは何か・・・って甲殻機動隊でも言っていた。イノセンスとかは見てないけど、たぶん
言ってたんだろう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/アンドレイ・タルコフスキー
↑けっこう前に亡くなっているんだな。知らなかった。
あとは、「三日月少年の秘密」と「新学期」っていう長野まゆみの小説を読んだ。三日月~は
少年アリスの改訂版らしい。
少年アリスは読んだことがないんだけども。というか長野まゆみをほとんど読んだことがなかった。
旧仮名遣いや、凝った雰囲気作りについていけなくて、高校生のときに友達や後輩に良く勧められて
貸してもらったのだけど最後まで読めなかったのだった。当時「賢治先生」というのは最後
まで読めて、それは、銀河鉄道の夜の長野まゆみ版なのだけど、ジョバンニがジョバンナと名乗る
男の娘キャラだってことに度肝を抜かれた。ジョバンナはオネエというか、少女の心を持っていて、
かわいかった。今回読んだ三日月少年の秘密は旧仮名をやめてかなり入りやすくなっていて
普通に読めた。新学期も、雰囲気の良い、いい話だった。ともだちは、むかしの旧仮名や、怪しい雰
囲気が好きだったので、さいきんのそれを残念に思うと言っていた。わたしには、すんなり読めて、
友達にとっては薄めすぎたカルピスみたいなものかもしれないけど、昔の私の友達が面白いといっ
て勧めくれたものを面白いと思って読めるのがうれしい。
あと、今読んでるのが「ホテルニューハンプシャー」で、なんか、訳文が異常に読みずらい。仕方が
ないんだけど、子供が話を進めてるということなのか祖父祖母をおかあさんのおかあさん・おかあさん
のおとうさん・おとうさんのおかあさん・おとうさんのおとうさんとかかいているのでもう、なんかすぐに眠くなる。
やめてほしい。
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