こないだ、図書館で「アンネナプキンの社会史」という本を読んだ。女性の月経と生理用品との社会史なんだけども。アンネナプキンって言う製品が生理用品の代表だったというのは、吉田秋生のマンガの中とかちょっと前のマンガや映画や小説の中で生理がアンネって言われてることで見たことはなくてもなんとなくしってたんだけど、中にアンネの日記が引用されてたので久しぶりに読んだらアンネめちゃくちゃ賢い。
アンネ自身が賢いのもそうなのだけど、二十歳の原点ノートという、40年くらい前の二十歳で自殺した女子大生の日記が書籍化されたものを読んだときもそう思ったのだけど、このブログとかネット上にある日記は他人が見ることを前提として書いているから、こう見られたいとかこれは知られたくないと思う気持ちが、どんなに開けっぴろげに書いたとしても少しは働くわけで、当たり前といわれれば当たり前だけどそれに比べてずいぶんまっすぐに冷静に自分と向き合っている。
アンネは、14歳のとき自分と同じように同じうちの二階に隠れ住んでいる一家の17歳の男の子と恋をするのだけど、お父さんにそれをたしなめられて、私がこれから書くように直接的な言葉は使ってはいないのだけど男の子のほうが性的な欲望に忠実なことと、今彼と性交をすることは避けるべきで、それを引き止める力を持つのはアンネ、お前のほうなのだよというようなお父さん意見を聞き、また、その意見と気持ちを吟味した後自分の判断で結局セックスはしない。この本に書いていたことではなくてこの後日、お父さんが生き残り後にこの日記を読んだそうだけれど、それを思うと切ない。
子供のときは性欲の代わりに恐怖があったように思う。アンネみたいに、実際に見つかったら丸坊主にされてガス室とか緊迫したリアルな死の恐怖じゃなくて、異常に怪談を好むとか、寝るときに、死ぬことについて必ず考えたり、地獄絵巻のことを考えて眠れなくなったり。人によると思うけど。
でも、経験がなくて死がリアルじゃなかった。今は割とさくさくと身の回りの人が死んだりしてリアルだが反芻するように考えて怖がるような楽しい事柄でもなくなったので、もうそんなことはしない。
そして、アンネが月経について書いてることもそれは、そのさなかにいるときにアンネと年が近すぎるころに読んだもので当時はさっぱり共感できなかったように思うのだけど、彼女は初経前はそれに憧れ、その後は月経を待ちわびていた。いまは、共感はできないまでも、そんな風に感じる育ち方をしたアンネをかなりうらやましい。
生殖のためにものすごく大事な働きのはずが社会的にタブーになってるのが不思議といえば不思議だったけどその辺のことも書かれている。けっこう面白い本だった。でも著者のひとは大学教授であり生理用品などの研究家だそうで調査のために汚物入れの中身を開いてばらして血の量を調べたりするそうだ・・・すげえ。
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