仕事が終わってから、スカイ・クロラを観てきた。
始まるまで、プードルと時間をつぶしていて、本屋に行ってプードルの
買い物に付き合ったあと(時間つぶすのに付き合ってもらったのは私な
んだけど)ゲームセンターに行きそこで、「不吉なプリクラがある」
と思って中に入ったらそれはサイレントヒルっていう恐ろしくて不愉快な
ガンシューティングゾンビゲームで半泣きでプレイしたら
10分くらいで二人とも死んだのだけど、異常な
恐ろしさに緊張したらしく終わったあとはしばらくこめかみが痛かった。
押井監督の犬が出てきてササクラっていう男の整備士が女になってた
小説は、痛々しさがあんまり生々しくは無くて、清らか虚無がもやの中に
ある感じがするのだけど、今日見たそれは時々痛々しいところが予想外
のタイミングで意図を持ってあらわにされており、思いのほかそれは残酷
で、あと草薙水素の色気にもちょっと驚いたりした。
言わんとすることは押井監督のもので、かれがスカイ・クロラを服のように
まとっている感じだった。こないだ見た死麗濡編とは、ありようが結構違っ
た。
(原作を服のようにまとって自分の言わんとすることを言うのはむしろ当
然のことなのかもしれないけども、死麗濡編は、すごい再現度と、そ
のためのアレンジを加えているようにみえたのでまとってるというよりも
巫女みたいに自分の身に原作の霊を降ろしている感じがした)
自分が誰とか、どうして生きてるとか。自分は本当にいるのかとか。
どうにかしてどうにもならないことを変えようとしてみたところとか。
甲殻機動隊の1しか観てないからこんなこというのは、不勉強かも
しれないけれど。
あのぽつんとしてて憂鬱な感じとか、キルドレの小ささとか空とか
カメラ長まわしのゆっくりした感じとか、読んだときにまったくそのままそれ
を想像したような気になるほど強く、何これ、魔法?って思った。
で、見終わったあともしばらくこめかみが痛かった。
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